奇跡 というタイトルで以下の日記を書いた。
『あの薬があればこの痛みは消える。
神様は私に奇跡をくれました。
震えと恐怖は消えました。
心を入れ替えてまた頑張ろうと思いました。
今日は起きてからずっと働いています。
気遣ってくださった方々ありがとうございました。』
薬はアメリカの彼のことだった。
直接的に嬉しかったとはかけない。
だからそうんなふうに。
その後にかいた「靴」という日記は
見られる前に消してしまった。
もしかしたら少しは頼ることになるかもしれなかったから。
しばらくして「奇跡」の日記も変で恥ずかしくなったので
消した。
翌日、昨日のこと。
また昼前に起きて化粧を終わらせ、髪を巻きかけていたところ。
スカイプの音がした。
アメリカの彼だった。
あの一度だけではなかったのだ。
また話しかけてくれた。
あぶない薬でもやってるんじゃないだろうね?
と言われた。
直接的な意味でとったらしい。
あれは比ゆだからといった。
お金の不安も恋愛がうまくいくと和らぐ。
私にとっての薬とは恋愛を意味する。
ひどく泣いていたのはまた捨てられたからで、
もう話すこともないと思っていた相手に話しかけられたことが
奇跡だと思ったのだと、全部白状した。
死ぬなんてかくからさと、彼はいう。
高校生ぐらいの女の子みたいだといわれる。
大人になりなよ、いいかげん。
・・・なんて。
神妙に「うん」と答えた。
とても恥ずかしいことをかいたのだと思った。
死ぬ度胸なんてありもしないのに。
心配させてかまって欲しかっただけ。
卑怯だよね。
でもひっかかった。
ほうっておくことだってできたはず。
自分のせいで泣いているとでも思ったのかな。
冬になって時差は2時間にかわってた。
まだ10時半だという。
彼にしては早い時間に家にいる。
ねむいがまだ早いので仕事をするという。
ほどなくしてパソコンが固まったという。
仕事用のノートパソコンが。
「仕方がないのでオナニーしてる所みせて」
といいだした。
よくわからない理屈だが、
電話ができるということでもあった。
「見せたいなら見てやっても問題ない」
と、なぜか不遜で傲慢な口調になってきた。
優しいのか適当なのかやはりよくわからない男だ。
自分の画像はみせないらしかった。
けど声は聞こえるのだ。
彼の声が好き。
彼と繋がっている時間はこの上なく幸せ。
婚活男は所詮穴埋めにしか過ぎなかった。
こんなふうにときめいたりはしなかった。
やせた?といわれる。
嬉しいことだ。
実際は太ったはずだが、
食欲のない日もあったしやせたのかもしれない。
彼は私の映像を見ながら、
「会ったら目の前で同じことしてもらう」とか
「会ったら・・・」という例えを何度か言った。
会う気があるのだろうか。
夏に日本に戻ったとき会うと話してたことがあった。
またこんな風に時々話せるなら、その可能性もあるのかな。
「かわいい」とも言った。
ただの欲望の対象だとしても。
欲望の対象になれることが嬉しかった。
好きは後からついてくればいい。
さっき済ませたといっていたが、
嘘だったのか私を見ながらしたようだ。
会話はとぎれたりしたが、電話は繋がったままだった。
私はあふぃりえいとをしたりしていた。
徳島の研究室に募集があるが、そこはいやだという話をしていたり、
でっぱった腹を叩いている音がきこえたりした。
1時間半以上繋がっていた。
その日の夜は彼のことを考えながら眠り、
朝見た夢は戻った彼と会っている夢を繰り返し見た。
また昼前に起きて3時間半かけて撮影をした。
99枚写真をとった。
チャットに繋いで待機しながら出品をした。
えろいおっさんの話をにこにこしながらきいてあげて
数千円もうけた。
今月はあと12万現金で稼がねば。
チャットとショップ・オークションの売り上げで
なんとかいけそうな気もする。
今日は彼は話しかけてこなかった。
毎日はありえないだろう。
2ヶ月半待ったのだ。
一日、二日がなんだというのだ。
またいつかきっと話せる。
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